研修プログラム
当科での臨床研修は、内科専門医制度に沿った研修を行うと同時に、本来の消化器内科医として必要な研修プログラムも同時に作成しています。また、当科は日本でも有数のIBD患者様が受診する医療機関としてIBDに特化した臨床、研究など個々の先生のご希望に沿う形でご提案をさせていただいております。
新内科専門医制度
2013 年 4 月に厚生労働省からの「専門医の在り方に関する検討会」の報告を受け、専門医 制度改革が行われました。2014年5月に発足した一般社団法人日本専門医機構が中心となり、各領域の専門医制度の再整備が行なわれ、新たな新内科専門医制度が誕生致しました。先生方はこのカリキュラムに対応した研修を行い、内科専門医を取得しなければなりません。そして、日本消化器病専門医・日本消化器内視鏡専門医を目指して頂きます。
当科は連携施設・特別連携施設を見直したうえでプログラム委員会と協議し、3パターンの研修システムを考えております。
- A. 基幹施設2年間 + 連携施設1年間
- B. 基幹施設1年間 + 連携施設2年間
- C. 基幹施設1年6ヶ月 + 連携施設1年6ヶ月
しかし、これだけでは症例が偏る可能性も否めません。そこで当科は、内科専門研修で足りない疾患がある場合は他科にローテートできるようなシステムを構築しています。基幹病院だけでなく、連携施設でもローテートが可能です。また、当科では内科専門医にむけ、足りない症例に関して相談する内科専門医取得に向けた指導医師を決めています。そうすることで、基幹病院に留まるか連携施設に出向するかの相談も同時に考えることができます。
入局してできること
消化器疾患の診断や治療の習得
炎症性腸疾患や消化器がん患者数が多く、技術習得と種々の疾患の経験を得やすいことが当科の大きなメリットです。上部・下部・IBD外科との症例検討、そして学会発表を経験し、第一線の医師として活躍してもらいます。その中で、IBDやがん治療といった専門分野に沿った研修も可能です。
上下部の内視鏡検査、X線造影検査、超音波検査などの検査技能の習得
最低でも週に2~3日の消化器検査を実施することで、卒後3年目でほとんどの医師がルーチン検査をこなせるようになります。また、週1回の内視鏡カンファレンスで読影スキルを磨きます。
専門医取得
専門医を最短で取得できるように指導医が学会の入会を事細かく教えます。新内科専門医を取得してから1,2年程度で日本消化器病学会や日本消化器内視鏡学会の専門医が取得できるようになります。
取得可能な資格
- 日本内科学会(認定内科医・総合内科専門医・指導医)
- 日本消化器病学会(専門医・指導医)
- 日本消化器内視鏡学会(専門医・指導医)
- 日本肝臓学会(専門医・指導医)
- 日本超音波学会(専門医)
- 日本消化管学会(胃腸科専門医・指導医)
週間スケジュール
病棟では、指導医(教員)の先生ならびに臨床研修医と3~4人のチームを組んで診療にあたります。検査業務は、ほぼ毎日上級医の検査枠に振り分けられ研修する形となります。
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曜日 | 午前 | 午後 | 夕方 |
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月 | 検査(造影,上部/下部消化管内視鏡/カプセル内視鏡) 治療(外来化学療法、ESDなど内視鏡的処置) |
14:30~内視鏡カンファレンス・読影会 15:00~新入院カンファレンス(消化管セミナー) 総回診・医局会・秒読会 EUS/FNA ダブルバルーン小腸内視鏡 |
17:00~内科セミナー【年3回】 17:30~IBD内科・外科合同カンファレンス (IBDセンター 外科・内科合同セミナー) |
火 | 検査(造影,上部/下部消化管内視鏡) 治療(ESDなど内視鏡的処置,外来化学療法/白血球除去療法) |
検査(下部消化管内視鏡) 治療(ESDなど内視鏡的処置) |
18:30~内科外科合同カンファレンス (上部消化管合同セミナー)【隔週】 |
水 | 検査(上部/下部消化管内視鏡/カプセル内視鏡) 治療(外来化学療法) |
検査(下部消化管内視鏡) 治療(内視鏡的処置) |
18:30~キャンサーボード (大腸癌合同セミナー)【月1回】 |
木 | 検査(上部/下部消化管内視鏡) 治療(ESDなど内視鏡的処置,外来化学療法) |
検査(造影検査,ダブルバーン小腸内視鏡,下部消化管内視鏡) 治療(外来化学療法) 治療(ESDなど内視鏡的処置,白血球除去療法) |
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金 | 検査(上部/下部消化管内視鏡/ダブルバーン小腸内視鏡) 治療(外来化学療法) 治療(ESDなど内視鏡的処置) |
検査(下部消化管内視鏡) 治療(ESDなど内視鏡的処置) |
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※土 | 検査(上部/下部消化管内視鏡) 治療(ESDなど内視鏡的処置) |
検査(下部消化管内視鏡) 治療(ESDなど内視鏡的処置) |
大学院
消化器疾患の基礎及び臨床を深く研究する場合は、大学院進学が可能です。むしろ大学院進学は就職面で有利に働くことがあり、専門的研究に従事し博士号を取得することは大学ならではのメリットです。大学院に入学しても新内科専門医制度には対応しておりますので、資格を取得するのが遅くなることはありません。また、平成 18 年度より夜間大学院制度が開始され、他院や本学で昼間勤務した上で研究歴を得ることも可能です。
留学
当科では留学希望のある先生には海外に留学してもらっています。内視鏡手技を学ぶために国内留学も積極的に行っております。また、多数の医師を国内留学の形態で受け入れております。IBDの臨床経験、研究など個々の希望に沿う形で一定期間業務に携わっていただきます。ご気軽にご相談ください。
問い合わせ先
- 医局長 江田 裕嗣
- TEL: 0798-45-6662(内線 6662)
- E-mail: gastro@hyo-med.ac.jp