- 2025年2月25日
ECCO 2025 に参加してきました!
大学院生の八木と申します。
この度、ドイツの首都ベルリンで行われた、European Crohn’s and Colitis Organisation (ECCO) 2025に参加してきました。
ECCOは炎症性腸疾患(IBD)の研究と治療に関する最先端の知見が集まる学会です。世界中の専門家が一堂に会し、最新の研究成果や治療戦略について議論していました。


今回の学会のテーマは「Sustainability in IBD and Beyond」ということで、持続可能なケアの提供がテーマとなっておりました。
例えば、内視鏡検査を施行する代わりにバイオマーカーを中心としたモニタリングを利用すれば、CO2 の排出を減らせるなど、環境問題に配慮した演題が多数発表されておりました。
私は、以下の2演題で発表させて頂きました。
「Effectiveness of Tofacitinib and Filgotinib as An Induction Therapy for Patients with Moderate-to-Severe Ulcerative Colitis: Real-World Comparison in Propensity Score-Matching Analysis」
「Comparison of Clinical Relapse between Tofacitinib and Filgotinib as Maintenance Therapy in Ulcerative Colitis Patients in Clinical Remission: A Retrospective Propensity Score-Matched Cohort Study」


本学会では、最新のエビデンスに基づいた治療戦略や新規治療薬の開発状況について学ぶことができました。特に、IBDにおける バイオマーカーの活用や個別化治療の進展に関する議論は非常に興味深く、臨床への応用が期待されます。
ベルリンは歴史と革新が融合する魅力的な都市です。過去の歴史的背景を感じさせるブランデンブルク門やベルリンの壁跡がある一方で、ヨーロッパ屈指の科学・医療研究の中心地としても知られています。

ECCO 2025 への参加を通じて、IBD治療の最前線に触れることができ、多くの刺激を受けました。ベルリンの歴史的な雰囲気と最先端の学術環境が融合したこの学会は、非常に有意義な経験となりました。今後も学会で得た知見を活かし、患者さんに最適な医療を提供できるよう努めていきます。